映画構造 1 - バグダッド・カフェ ( Out of Rosenheim )
今日は映画構造について。
映画は基本的に、
・第一幕 発端(設定)
・第二幕 中盤(対立、葛藤)
・第三幕 結末(解決)
の三幕構成である。
《第一幕 設定(セットアップ)》
誰が何をするのか主人公の目的、世界観の説明
物語のつかみとなる事件が起き、主人公がなにをすべきか動機付け
セントラルクエスチョン
- 巨人があらわれたのはなぜ?
- 犯人を捕まえられるか?
- 逃げ切れるのか?
《第一幕から第二幕へ転換部分》
ターニングポイント
- セントラルクエスチョンを再度提示
- 主人公が態度を表明
- ストーリーを新たな方向に向かわせる出来事
《第二幕 対立、葛藤》
主人公が目的を達成するためにその障害と対立する
ミッドポイント
- ストーリーが大きく転換する重要な事件
- 事件の概要が明らかになってくる
- 主人公の危険が上がる
サブプロット
- 物語の本筋の中に挿入していく短いストーリーのこと
- ラブストーリーが多い
- サブプロットにも発端、中盤、解決の構成あり
《第三幕 解決》
ピンチ→クライマックス→完全解決→エンディング
第1幕で出されたセントラルクエスチョンの答が明かされる
クライマックス後はレゾリューション(解決)が続き、残された問題が片付けられる
ここからバグダッド・カフェのネタバレ有!
[ バグダッド・カフェ ]
《第一幕》
状況説明
・旦那と喧嘩して、車から降りて一人砂漠を歩くおばさん
・バグダッドカフェを経営している夫婦の旦那さんが家を出ていく
・おばさんがバグダッドカフェ(のモーテル)に泊まる
・奥さんはおばさんが気に食わない様子
ターニングポイント
・おばさんは奥さんが旦那に出て行かれたことを知り、自分と同じ境遇だと気づく
・おばさんが勝手に部屋に入って赤ちゃんと遊んだり、部屋を片付け始める
《第二幕》
・勝手に部屋を片付けられて奥さん激怒するも、結局許し打ち解ける
・奥さんの子供はおばさんが嫌い
ミッドポイント
・奥さんの子供が徐々におばさんと打ち解ける
(娘はおばさんの部屋を掃除するとき、服をきっかけに打ち解ける)
(息子はピアノをきっかけにおばさんと打ち解ける)
サブプロット(ラブストーリー)
おばさんと宿泊客のターバン男がいい感じ
《第三幕》
・おばさんと奥さんが完全に和解する
・おばさんがマジックでみんなの心をつかみ、カフェは大盛況
・ターバン男と結ばれる
・順調に見えたが、警察から「おばさんはビザが切れていて不法入国」だと知る
→おばさん帰国
→カフェの人たちはおばさんロスになるが、おばさん再びカフェに戻る。
→ショーとマジックで大盛況に!
・カフェの旦那さんも戻ってきて奥さんとヨリを戻す
・そして・・・?
以下、気になった点
・元はtaxicabだったのが、
アメリカ英語では『cab』
イギリス英語では『taxi』 になった。
・最初の青いシーンと、最後の黄色いシーンは対比している演出?
(嫌な気持ち→Happyな気持ち!)